相続お役立ち情報 ~2021年5月~

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4-葬式と相続

2021.5.30

     

葬式は、単に形だけの問題ではありません。そこから、亡き人の遺志を尊重し、物心両面で基盤を継承していくことが大切です。物のみにとらわれない相続をかんがえてみたいものです。

(1)故人の遺志を尊重

 葬儀は人生の集大成ともいえるものです。これをつつがなく行うために必要なものは何でしょうか。それは、なによりも故人の遺志を尊重することです。故人の遺志こそは、何ものにも替えがたい指針です。故人の人生観やポリシー、金銭や財産に対する考え方、教養、知恵、趣味指向、個性・・・。生前の故人の言動や思い出の中から故人の遺志を探り、故人が喜ぶであろう、その人らしい葬儀の方法をとり行うことを考えることです。

 残された者の都合や考えで行うことは慎み、故人の遺志を反映させてこそ、いい葬儀といえるでしょう。

 こうしたことを考えて、できれば生前に葬儀について聞いておけるにこしたことはありません。しかし、単刀直入に聞くべきことではありませんから、日頃の日常会話の中でさりげなく交わしたやり取りから探ることが必要でしょう。知っている方が亡くなったときの話題などでは、そうした考えを聞ける機会かもしれません。

 葬儀は単なる形式の問題ではありません。これまでの故人との関わりに感謝し、故人の魂が安らかに召されるように取り計らうことが大切です。